Troubleshooting guide
ゲームパッドのデッドゾーン設定方法
デッドゾーンを上げる・下げる効果と、ドリフトを抑えながら操作性を保つ調整手順を説明します。
TryTest編集部 ・ 公開 2026.09.11 ・ 更新 2026.10.13
よくある症状
細かく動かしても反応しない、または中央で勝手に動く
この記事の結論
- ドリフトが残ったまま値を上げると、原因の確認が後回しになります。中心の小さなずれと、細かな操作の届き方を分けて確かめるため、中心入力の確認を先に行います。
- 調整の前に、ドリフトテストで手を離した中心入力を確かめ、デッドゾーンテストで4方向の検出開始出力を比べます。
- ゲーム側の値は、元の値を記録してから1段階ずつ変えます。変えるたびに、静止、ゆっくりした照準、素早い方向転換の順で確かめます。
デッドゾーンとは
デッドゾーンは、スティックの中央付近で入力を無視する範囲です。わずかな中心ずれでキャラクターが動くのを防ぐ一方、値を上げすぎると、細かな照準や微妙な移動が届きにくくなります。
内側デッドゾーンは中央付近の入力の扱いを、外側デッドゾーンは外周の最大入力に達する位置を調整します。このガイドでは、ゲーム側で調整できる内側の範囲を中心に扱います。
左右のスティックは別の軸番号で記録されるため、片側だけ値が違うことがあります。左右の値は、それぞれ別々に書き残します。
ドリフトは、手を離したのに入力が出る現象です。デッドゾーンは、中央付近の入力を無視する範囲です。両者は別の問題なので、片方の数値でもう片方を判断しません。
TryTestの値は、ブラウザが受け取った軸出力です。ゲームが内部で行う計算は含まれないため、ゲームの設定値とは直接比べません。
ブラウザでは、Gamepad.axesが各軸の値を-1.0〜1.0の配列で返します。標準配置(mappingが「standard」)では、axes[0]が左スティックの水平、axes[1]が左スティックの垂直、axes[2]が右スティックの水平、axes[3]が右スティックの垂直です。mappingが空文字の場合は標準配置ではないため、番号の割り当てを先に確かめます。
値を上げる・下げるときの違い
内側デッドゾーンの値を上げると、中央付近で無視される範囲が広がります。下げると、小さな入力まで届くようになります。どちらが適切かは、ドリフトの大きさと、必要な細かな操作の大きさで決まります。
先に試す方向は、症状で決めます。細かな操作が届かない症状なら下げる側、中央の流れが目立つ症状なら上げる側から確かめます。
| 見る項目 | 上げた場合 | 下げた場合 |
|---|---|---|
| 中央の小さな動き | 無視されやすくなり、ずれが目立ちにくくなる | 小さな動きも届き、ずれも表に出やすくなる |
| 細かな照準 | 遅れて感じたり、届きにくくなったりする | 細かく合わせやすくなる |
| 確認すること | 中心入力が残っていないかを、ドリフトテストで確かめる | 手を離したとき、視点や移動が流れないかを確かめる |
| やめどき | 細かな操作が効きにくくなったら、1段階戻す | 中央で動き出したら、1段階戻す |
| 効果の読み方 | ずれが消えても、原因が消えたとは限らない | 操作感が良くても、ずれは別に測る |
症状の見分け方
症状は、ゲームでどう見えるかで整理すると、確認の順番が決まります。細かな操作が届かないのか、中央で動くのか、方向によって違うのかを先に分けてください。
中央で動く症状は、デッドゾーンを調整する前に中心入力のずれを疑います。その判断には、ドリフトテストの左右の95パーセンタイルを使います。
方向によって反応が違う場合は、デッドゾーンテストの4方向の値を比べます。同じ方向で値が大きいなら、その方向の入力に偏りがある可能性があります。
ブラウザのデッドゾーンテストの値が小さいのに、ゲームで反応が鈍い場合は、ゲーム側の感度や内側の値を先に確かめます。ブラウザの値が大きい場合は、ゲームの設定より中心入力の確認を優先します。
| 症状 | 最初に見る値 | 次に見る場所 |
|---|---|---|
| 細かく動かしても反応しない | デッドゾーンテストの検出開始出力・平均 | ゲーム内の内側の値と感度 |
| 中央で勝手に動く | ドリフトテストの左右の95パーセンタイル | スティックドリフトテストの再測定 |
| 方向によって反応の始まりが違う | 4方向それぞれの検出開始出力 | ゲーム内の左右別・方向別の設定の有無 |
| ゲーム内だけ反応が鈍い | ブラウザ上の検出開始出力 | ゲーム内の感度と、内側の値 |
| 設定を上げたあと照準が飛ぶ | 変更前に控えた検出開始出力 | 記録した元の値へ戻す |
2つのテストの役割の違い
2つのテストは、見ている場所が違います。どちらか一方の値で、もう一方の結論を出さないように、役割を分けて使います。
| 見る点 | スティックドリフトテスト | デッドゾーンテスト |
|---|---|---|
| 測るもの | 手を離した中心入力 | 中央から4方向へ動かしたときの検出開始出力 |
| 操作 | 3秒間、本体にも左右のスティックにも触れない | 対象のスティックを選び、上・右・下・左の順にゆっくり動かす |
| 主に分かること | 中心ずれが続くかどうか | 反応が始まる位置が方向によって違うかどうか |
| 調整との関係 | 中心ずれが残るなら、先に確認する | ゲーム側のデッドゾーン設定を調整する前の材料になる |
| 中断や開始の条件 | 別のタブへ移ると中断される | 中心入力が5%を超えると開始できない |
最初の5分でできる確認
調整の前に、次の3点を確かめます。中心入力が大きいままだと、デッドゾーンを調整しても効果を読めないためです。最初の5分は、調整の材料を集める時間です。設定を変えるのは、この記録がそろってからにします。
- スティックドリフトテストで、手を離したときの中心ずれを確かめます。
- ゲーム内の現在の値を、スクリーンショットかメモで残します。項目名も、そのまま書きます。
- デッドゾーンテストは対象のスティックを選んで測るため、左右は別々に測ります。中心入力が5%を超えているときは測定を始められないので、ドリフトの確認へ戻ります。
- 左右のスティックを切り替えると、測定は自動でリセットされます。切り替えたあとは、その側の測定を最初から行います。
Switchでスティック補正を行う場合
補正の画面は、HOMEメニューの「設定」にある「コントローラーとセンサー」(Switch 2では「コントローラーと周辺機器」)から開きます。補正の前後で、ドリフトテストの左右の値を比べます。
補正後は、ドリフトテストで中心入力を測り直してから、デッドゾーンの調整に進みます。補正のあとにデッドゾーンを調整すると、効果が補正によるものか、ゲーム内の値によるものかを区別しやすくなります。補正してもよくならない場合は、スティックの故障の可能性があり、修理の相談に進みます。
TryTestで再現性を確かめる
デッドゾーンテストは、上・右・下・左の4方向について、検出開始時の軸出力を記録します。表示される数値は、検出しきい値(2.5%、または開始時の中心入力+1.5%のうち大きい方)を超えた最初の軸出力です。
しきい値は、2.5%と「開始時の中心入力+1.5%」のうち大きい方です。中心入力が1.5%のときは、1.5%+1.5%=3.0%がしきい値になり、中心入力が0.5%のときは、2.5%がしきい値になります。
数値は小数点以下1桁で表示されるため、比べるときも同じ桁数で書きます。数値は物理的な移動距離ではなく、操作の速さやブラウザの更新間隔で変わります。比べるときは、同じ速さで測り直し、速さをそろえられない場合はその旨を記録します。
| 項目 | 内容 | 扱い |
|---|---|---|
| 測定の前提 | 手を離した中心入力が5%を超えると開始できない | ドリフトの確認を先に行う |
| 注意 | いずれかの方向の検出開始出力が8%以上 | 同じ速さで測り直し、同じ方向で続くかを見る |
| 問題あり | いずれかの方向の検出開始出力が18%以上 | ゲーム設定の前に、中心入力と左右差を確認する |
| 表示の性質 | 物理的な無反応範囲やゲーム内の設定値ではない | ゲーム内の操作感で最終確認する |
- 対象のスティックを選び、中心に戻してから「4方向の測定を開始」を押します。
- 上、右、下、左の順に、ゆっくり動かします。毎回中心へ戻してから、次の方向へ進みます。
- 4方向がそろったら、方向ごとの値を見比べ、最も大きい方向を控えます。
- ゲーム内で調整したあとは、同じ速さで測り直し、値の変化を条件と一緒に書きます。測定が終わると、開始ボタンの表示は「もう一度測定」に変わります。
ゲーム内設定の調整
ゲーム側の内側デッドゾーンは、ゲームごとに名前や単位が違います。ここでは、設定を調整するときの共通の手順だけを扱います。
ゲーム内の調整は、ゲームの中で実際に動かしながら行います。TryTestの測定画面と行き来して値を変えるだけでは、ゲームでの効果は分かりません。設定の変更は、1項目ずつ行います。
設定が%で示される場合は、1〜2%ずつ変えます。左右別の設定があるゲームでは、症状の大きい側だけを変え、もう一方は元の値のまま残します。設定が段階で示される場合は、1段階ずつ変え、同じ3場面で確かめます。
| ゲーム内の症状 | 調整の方向 | 確認の方法 |
|---|---|---|
| 小さな移動が届かない | 内側の値を1〜2%ずつ下げる | 静止したあと、ゆっくり照準を動かす |
| 手を離しても視点が流れる | 内側の値を1〜2%ずつ上げる | 静止した状態で視点が止まるか |
| 照準がふらつく | 内側の値を1〜2%ずつ上げ、ふらつきが止まるまで確認する | ゆっくり照準で止まるかを見る |
| 素早い方向転換で遅れる | 上げすぎていれば1段階戻す | 素早い方向転換で反応が遅れないか |
| 左右で感じ方が違う | 左右別の設定がある場合だけ、それぞれ1段階ずつ変える | 左右を交互に、同じ速さで確認する |
- 静止した状態で、視点やカーソルが中心に留まるかを確かめます。
- ゆっくり照準を動かし、小さな動きが届くかを確かめます。
- 素早い方向転換をし、反応が遅れたり行き過ぎたりしないかを確かめます。
- 不便があれば1段階戻し、上の3場面をもう一度確かめます。戻した値は、記録に残します。
方向差と左右差の読み方
- 1方向だけが高く、ほかの3方向が低いときは、中心のずれより、その方向の入力の偏りを先に疑います。同じ速さで3回測り、同じ方向が続くかを見てください。
- 4方向とも高いときは、中心入力のずれが全体の値を押し上げている可能性があります。ドリフトテストで中心入力を確認してから、デッドゾーンを見直します。
- 4方向の値が測定ごとに大きく変わる場合は、測定の速さがそろっていない可能性があります。同じ速さで測り直してから、方向差を判断します。
- 左右で値が大きく違うときは、左右を別々に調整できるかを、ゲームの設定で確かめます。対応していない場合は、大きい側に合わせると正常な側の細かな操作も失われるため、修理や交換の比較へ進みます。
結果別の次の行動
表の区分は、デッドゾーンテストの検出開始出力と、ドリフトテストの中心入力をあわせて読みます。どちらか片方だけで決めると、ゲーム側の設定と機器のずれを取り違えます。
注意の値が1回だけ出た場合は、同じ速さで3回測り、同じ方向で続くかを見ます。左右差が続くときは、部品の摩耗や個体差の可能性もあるため、修理や交換の比較を検討します。
判定の区分と、ゲームで実際に感じる操作感が一致しない場合は、操作感を優先します。測定値は、どこを調整するかを決める補助として使います。
| 結果の状態 | 意味 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 4方向がそろっていない | 方向の値が足りず、判定の対象外 | 未測定の方向を含めて、上・右・下・左の順に測り直す |
| 中心入力が5%を超えて開始できない | 手を離した状態でもずれがある | ドリフトの確認を行い、公式の補正・リセットの手順へ進む |
| 検出開始出力が8%以上(注意) | 一部の方向で、開始が遅いか大きい | 同じ速さで3回測り、同じ方向で続くかを見る |
| 検出開始出力が18%以上(問題あり) | 一部の方向で大きな出力が続いている | 中心入力と左右差を確認し、改善しなければ修理の相談を比べる |
| 判定は基準内だが、ゲームでは操作しにくい | ブラウザの値は小さく、ゲーム側の調整が関係する | 設定が%で示される場合、1〜2%ずつ確かめる |
数値の読み方の順番
- 中心入力(ドリフトテスト)が5%未満か、先に確認します。
- 4方向の検出開始出力の平均と最大を控えます。
- 方向差が大きい場合は、「方向差と左右差の読み方」の順で確かめます。
- 最後に、ゲーム内の操作感で違和感がないかを確認します。
よくある間違い
次の4つは、結果の読み違いや、調整のやり直しにつながりやすい操作です。
- TryTestの%を、ゲームの設定画面の数値へそのまま入れる。表示は、ブラウザが受け取った軸出力を示すもので、ゲームの設定値ではありません。
- 一度に大きく変えて、どの値が効いたのか分からなくする。1〜2%ずつ、1項目ずつ変えると、効果を読み違えにくくなります。
- 左右を別々に測らず、片方の値をもう片方にも当てはめる。左右は別の値として記録します。
- ドリフトが残ったまま、デッドゾーンだけで症状を隠す。中心入力のずれは、ドリフトテストでもう一度確かめます。
設定を戻す判断
変更後に照準が飛ぶ、操作が急になる、細かな操作が効きにくくなる場合は、記録した元の値へ戻します。TryTestの値はゲーム内の設定値ではないため、最終的な確認は実際のゲームの操作で行います。
戻したあとも、静止、ゆっくり照準、素早い方向転換の3場面で確かめ、元の値と同じ感覚になるかを記録します。
調整の記録
調整の前後の値を並べると、どの変更が効いたかを読み分けやすくなります。3場面の感覚は、「気になった」「気にならなかった」のように短く書きます。
| 項目(ゲーム名・設定名) | 変更前 | 変更後 | 静止 | ゆっくり照準 | 素早い転換 | 検出開始出力(平均・最大) |
|---|---|---|---|---|---|---|
修理・問い合わせの前に記録すること
相談するときは、この記録を同じ条件で測った2〜3回分にそろえて伝えます。TryTestの%は軸の出力であり、ゲームの設定値とは別の数字だと添えてください。
- コントローラーの表示名と、有線かBluetoothかの接続方法を控えます。
- ゲーム名と、変えた設定画面の項目名を書きます。左右のスティックは別々に書きます。
- 測定に使ったブラウザの名前と版数、OSの版数。
- 測定した日時と、4方向それぞれの検出開始出力(平均・最大)。
- 変更前の値と変更後の値、そして静止・ゆっくり照準・素早い転換の3場面で感じた内容。
- ゲームの設定を元の値に戻したかどうかと、戻したあとの感覚。
- 購入した時期と、保証期間の残り。
参考資料
- MDN:Gamepad: axes プロパティ(確認日:2026年10月13日)
- W3C:Gamepad(仕様)(英語)(確認日:2026年10月13日)
- 任天堂:【Switch 2 / Switch】スティックの補正方法を知りたい。(確認日:2026年10月13日)
Related guides
関連する解決ガイド
この記事の作り方は編集方針で説明しています。